日本家屋は木と紙
以前ブログ記事にもしましたが、昔ながらの木造建築は尺貫法で作られています。
1間(182cm)毎に柱を建て、梁を架けて屋根を作ります。
外壁には板を貼り、出入口には木製の引違い戸をはめ込んであります
雨が掛かる外部の建具は木製ですが、その心配がなく明かりが欲しい箇所には和紙を貼った障子を使います。
屋根も瓦ではなく、板を重ねて葺くというものでした。
ここまで書いて・・・お分かりでしょうか?
昔の家はすべて木と紙でできていたのです。
そうなると怖いのは火災です
一度火事が発生すると、あっという間に燃え広がってしまいます。
「○○の大火」などと称される火事が度々起こりました。
そこから技術の進化で耐火性に優れた資材・工法が次々と生まれ火事に強い家づくりができるようになっていきました。
今では都市計画で「防火地域」「準防火地域」など防火上重要な地域が制定されたり
「建築基準法第22条区域」という屋根と外壁に防火性能を求める地域も制定されています。
ですが、まだ昔ながらの住宅が建ち並ぶエリアでは防火・耐火が進んでいないので火災時の延焼が懸念されています。
こういう昔からの過程を知ることも設計だと捉えて勉強しています。
ちなみに・・・お城はお好きでしょうか?
よく「黒城」と「白城」と言われます。
秀吉の時代は「黒城」、家康の時代は「白城」
これは外壁の構造によると思っています。
昔は木板を外壁に使用しており防腐として柿渋を塗っており、黒い外観であった
時代が進み防火の観点から漆喰ができ城の外壁に用いられ、白い外観なった
(所説あります)